ウィザードリィ外伝『戦闘の監獄』探索記録その14「テッドの迷宮」地下17階~地下19階

習得済みの呪文の「封印解除」を全て成功させた全員盗賊パーティー。この「テッドの迷宮」の攻略もいよいよ終盤戦に突入か。

では、探索を開始する。

封印された呪文の解放が完了した以上、この「地下17階」から先は、ひたすら次の階層を目指して潜り続けることのみが目的となる。

当フロアのスタート地点(=上り階段)の座標が「X:02/Y:02」である点を考慮すると、目的地の座標(=下り階段)は「X:17/Y:17」である蓋然性が高い。

水路の流れに身を任せて進み、フロアマップの外周部分は埋まった。

当初の目的であった座標「X:17/Y:17」に下り階段は存在しなかった。すると、次の階層への道が存在するのはフロアの中心部なのか。いくつも設置されている「壁スイッチ」を操作し水流を変化させることで、中央エリアへ侵入することが可能になるのだろう。

北東部の小部屋内の「壁スイッチ」をオンにすることにより、まずは南西エリアの探索範囲が拡がった。

その後も、発見した「壁スイッチ」をひとつずつ操作し、水流の変化を確認しつつ攻略を進める。

ここで厄介なのは、単純に全てのスイッチを「オン」に入れれば目的地への道が開ける……わけではないらしいという点だ。探索の進み具合に合わせて、操作済みの壁スイッチを「オフ」に戻しておくべき場合もあるように思える。

転移魔法の「テレポーテーション」を習得していれば、多少強引に突破することもできそうだが、残念ながら全員盗賊パーティーに「魔法使い呪文Lv7」を詠唱できる者はいない。複雑な「スイッチパズル」を地道に解き明かす以外に、先へと進む手段はないのだ。

苦労の連続だった探索の末、次階層へと降りる「縄梯子」を発見。だが先へと進む前に、「縄梯子」のすぐ隣にあった「転移装置」にて一旦帰還し、態勢を整える。

探索中に入手した戦利品を「商店」で鑑定することにより、新たな武器を入手。

前迷宮までの攻略では後衛の長距離射程武器として活躍した「クロスボウ」を、この「テッドの迷宮」でも拾えた。さらには「悪魔殺し」に特化した魔法効果付きの「ショートソード+3」も手にすることができた。

では、いよいよ「地下18階」の攻略を開始しよう。

この「地下18階」はフロアの構造が単純……なのだが、玄室の数が異様なまでに多い。そのため、連戦に次ぐ連戦を避けることができない。こと継戦能力に関しては本職の前衛やスペルユーザーに及ばない盗賊たちにとって、もっとも苦手とする展開である。

何度も「地下16階」へと帰還し補給&回復、そして再挑戦を繰り返す日々の中、この「地下18階」にて「アイテムボックス」を発見した。

これは戦局の一大転換点となり得る大発見である。早速、この「テッドの迷宮」へ侵入する際に地上へ置いてきた高性能アイテム一式を取り出す。現時点における最強装備を身に付けるのだ。

前衛盗賊は「ショートソード+3」もしくは「ショートソード+2」の二刀流に加え、3人とも防具類に「ダメージ緩和」の魔法効果が備わっている。これで物理的な被ダメージが半減される。実質的に「HP倍増」に匹敵する上方修正である。

後衛は呪文詠唱が主たる攻撃手段となるが、念のため「クロスボウ」×2人分で物理打撃も補強。また「ブレスダメージ緩和」の魔法効果が付与された防具を装備させている。

なお、装備する防具類は必要最小限に厳選しておく。以降の道中でのトレハンに備え、AC低下の恩恵よりもアイテム所持欄の空きを優先させるのだ。

装備が整ったところで、探索を再開しよう。まずはアイテムボックスから程近い場所で見つけた「魔力回復の泉」にてMPを全回復させる。

ちなみに、次の階層への道は事前に発見済みである。

下り階段は存在しない。一方通行の「シュート」が目の前の石床に暗き口を開き、来訪者を待ち構えているのみである。

下層からの帰り道が存在しない点は気になる……が、万が一の脱出用として、先刻のアイテムボックスから「転移の巻物」を取り出し持ち歩いている。

では、いよいよシュートから下の階層へと落ちよう。

退路は断たれた。気を引き締めつつ「地下19階」の攻略を始める。

東エリアにて帰還用の「転移装置」と思われる円盤を発見。常設の帰還手段が存在するという事実は、アイテム頼りの転移魔法の使用回数に限りがある全員盗賊パーティーにとって朗報である。

「ダークゾーン+魔法禁止」のコンボは凶悪そのものだ。文字通り「手探り」での探索は非常に骨が折れる。

さて、どうやらこの扉の先にしか進むべき道は残されていないようだ。

扉に貼られたメッセージの忠告通り「覚悟を決めて」入った先の玄室には、小マップの表示スイッチ。そして、どう見ても怪しげな床が目の前にある。これが「転移装置」のはずだ。

他の場所に道が存在しない以上、ここから何処かへと転移するのがこの「地下19階」攻略の唯一のルートであると見て間違いない。

戦闘中のランダムテレポートという代替手段も考えられるが、フロアマップの大半が未踏破の状態にあり、飛び込めば即ロストの「岩」の存在が現時点では不明である以上、リスクが高すぎる。

「拡散転移装置:改」とある。「改」と名付けられているからには、別途オリジナルも存在するのだろうか。

いや重要なのはそこじゃない。拡散……ああ、いやな予感しかしない。

ですよねー。

盗賊6人で構成されていたパーティーが一人ひとりに分断され、それぞれが別々の場所へと転移させられた。ここからは各々が単独で探索を行うことになってしまったわけである。

転移装置で飛ばされた先の位置関係から判断すると、各自がこの「地下19階」の中央エリアを目指して進み、そこで合流すればよいのだろう。だが、言うは易く行うは難しである。

まずは、北西エリアに飛ばされた「ホブ盗賊C」からソロ探索を始めよう。

幸運にも一度もモンスターと遭遇することなく、中央エリアへと辿り着いた。単独行動の出だしは順調だ。

次は「ホブ盗賊B」の番だ。出発地点は北東エリアである。

2度の会敵を生き延び、中央に到達。

では、お次は「ホブ盗賊A」である。

彼は「方位の巻物」を所持していないため、フロアマップ全体を把握できない。だが、小マップに映った周囲との位置関係からすると、南エリアに飛ばされたようだ。ならば、北を目指して進もう。

最初の戦闘だけで、不運にも「魔法使い呪文Lv4」のMPを使い切ってしまった。しかし、それでも敵は容赦なく襲ってくる。

仕方ない。ここは最終手段を用いて突破しよう。

いざという時の切り札として持ち歩いていた「ロングボウ+2」を取り出し、長弓に秘められた「ニュークリアブラスト」の呪文を解放する。

核撃呪文の威力は流石の一言に尽きる。無事に中央エリアへと辿り着いた。

4人目は「ノーム盗賊」である。

「方位の巻物」は所持していないが、少し移動してみたところ、南東エリアにいることが判明。

一度の遭敵を難なく切り抜け、中央エリアに到達。

では次だ。「エルフ盗賊」は南西エリアに飛ばされていた。

集団攻撃魔法で「ミノタウロス」を焼き殺し、そのまま中央エリアへ。

そして最後は、真打「人間盗賊」である。彼は真北から中央を目指して歩き始める。

6人の盗賊たちの中で最強の物理戦闘力を持つ男である。何の問題もなく、仲間たちが待つ中央エリアへ到達。

早速皆を呼び集め、6人パーティーを再結集する。

仲間が揃ったところで、目の前の「執務室」の扉を開く。警告にある「猛獣」とやらに挨拶せねばなるまい。

美女と野獣……ならぬ美女と猛獣である。

一見すると「猛獣」の方を警戒すべき状況に思える……が、この迷宮深層において一糸纏わぬ姿で誘惑してくる金髪美人も相当ヤバい女であることは間違いないだろう。ひょっとして……噂に聞こえし裸忍者の末裔か!?

いや待て確かこの部屋は誰かの「執務室」だったはず。じゃあもしかして彼女たちはその人物の「秘書」的な立場なのでは? 金髪美人秘書が服を着ていない? 裸でする秘書の仕事ってまさか上司の(落ち着け)

「猛獣」か「金髪全裸」か、どちらへの対応を優先すべきなのか……美人秘書との近接格闘戦には抗い難い魅力を感じるが、目の前で熱烈に戯れる男女を黙って眺めているほど「猛獣」は甘くないはず。人生の楽しみも全て命あっての物種だ。

最終的に出した結論は、集団攻撃呪文を軸とした性……いや正攻法の採用である。

では、戦闘開始だ。

厄介なのは「インビジブルビースト」の方であった。仲間を呼び、さらには麻痺攻撃を使ってくる。

とは言え、この場に辿り着くまでに度重なる死闘を経験してきた全員盗賊パーティーの敵ではない。最終的に、一人の犠牲者も出すことなく勝利。

戦闘の余韻冷めやらぬ部屋の奥で、今回の事件を引き起こした宝珠窃盗犯、逃亡者ハルシュタインその人を発見。此処で会ったが百年目。問い詰めてやらねば気が済まない。

お前……この執務室で裸の金髪美女とナニしてたァァァ!!!(そこじゃない)

さて、肝心の宝珠はどこにあるのだろう……

何かのアイテムを入手した途端、周囲は真っ暗に。そして同時に喰らう魔法封じ&マイナスヒーリングという三重苦。

この「?装飾品」が目的の「宝珠」のはず……なのだが、一歩毎に大量のHPが削られていく。ご丁寧にも魔法が封じられた状態にあるため、回復呪文も詠唱できない。

まずは「?装飾品」を所持している「エルフ盗賊」をパーティーから離脱させ、衰弱死を防ぐ。

問題のアイテム所持者がパーティーから外れたことで、ひとまず「ダークゾーン」の影響から逃れることもできた。

「魔法封じ」の状態は相変わらず継続しているが、それでもアイテムに付与された呪文であれば、一定の確率で効果を発揮するはずだ。

常に持ち歩いている「方位の巻物」を使用し、現在地を確認する。

無駄撃ちも多い……が、何巻目かの使用で無事フロアマップが表示された。

ここは「地下19階」の西エリアだ。HPを吸い取られ憔悴した「エルフ盗賊」をその場に放置し、残りの5人は北回りで東へと向かう。

この「地下19階」の探索初期に発見していた帰還用の「転移装置」の扉の前で、探索行動「仲間を探す」を実行。遙か彼方に置き去りにされていた「エルフ盗賊」を一瞬でお取り寄せする。

当該の転移装置で飛ばされた先は「地下16階」である。小部屋を出た時点で「?装飾品」の運搬の第二走者である「ノーム盗賊」を離脱させ、今度は北西の転移装置を目指す。

転移装置の門前にて「ノーム盗賊」を一瞬で回収。そして装置を起動させると……辿り着いた先は「地下1階」だ。

最後の運び屋は「人間盗賊」である。これまでと同じ要領で「地下1階」の出口付近へ進み、最終走者を合流させれば……

全員が生存した状態で「?装飾品」を持ち帰ることに成功した。後は、晴れて「テッドの迷宮」から脱出するだけである。

久々に見上げる太陽の光が眩しいぜ。

城塞都市の「ドジャー商店」にて鑑定した例のアイテムは「法典玉」であった。これが目的の「宝珠」で間違いないだろう。

では、クリアアイテムを手土産に、意気揚々と「トランプル城」へ凱旋しよう。

これで、4つめの称号を手に入れた。

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