前回の探索で、第一の迷宮「カラムの洞窟」を踏破した全員盗賊パーティー。今回は、第二の迷宮となる「デュエルの洞窟」へと挑む。
では、探索を開始する。
迷宮の出入り口付近に、ハルシュタインの覚え書きが掲示されている。その意味するところは、探索中に突然「飛ばされ」て帰路を見失う危険性についての警告であろう。念のため、商店で「ルビーのスリッパ」(=帰還アイテム)を購入しておく。
さて、いつでも撤退可能な帰還手段は手に入れた。
まずは前回の「カラムの洞窟」における戦術が、この「デュエルの洞窟」においても有効なのか見極める必要がある。すなわち「眠りの巻物」によって敵の行動を封じてからの一斉物理攻撃だ。
最初の階層にて、可能な限り多くの種類の敵と交戦し、従来の戦法が通用するのか検証を開始。
十と数回に渡る戦闘を経験した後でモンスター図鑑を閲覧し、「睡眠」と「魔法使い呪文」に対する抵抗の有無を確認する。幸いなことに、睡眠抵抗を備えた敵はいない。いやむしろ睡眠が弱点の敵ばかりである。用心すべきなのは、魔法使い呪文の抵抗率が高い「デーモンインプ」と「ドラゴンフライ」くらいか。
前迷宮と同様の戦い方で勝てるという事実は、見方を変えれば戦闘のマンネリ化と言えなくもない……が、現状では戦術の独創性を楽しめるほど戦力的な余裕があるわけでもない。それが「全員盗賊」の直面する現実である。
戦士等の前衛職と比べて装備可能な武器防具の基本性能は劣り、さらには「魔法使い呪文」「僧侶呪文」ともにひとつも習得していないのだ。まずは目の前の現実を何とかして生き延びることが最優先。それに今後、下の階層まで潜ってゆけば、どのみち戦術の見直しを迫られることは必定だ。それまでには、こちらも何らかの戦力アップを図らなくてはならない。
戦術の検証を終えた盗賊一行は、そのまま「地下1階」の探索を一通り完了し当フロアの踏破状況を確認する。未踏破エリアは恐らく下の階層を探索後に再訪するのだろう。いよいよ「地下2階」へと潜る。
「地下2階」において、戦闘が地味に厳しくなってきた。理由は明白だ。被ダメージの増加に対してHP回復が追い付かないのだ。敵の出現数が増えることで攻撃を喰らう確率が上がり、一撃の被ダメージ量そのものも増している。
こちらの回復手段は店売りの「傷薬」(=ヒール)のみである。一回の戦闘で全滅必至の状況まで追い込まれることはまずない。が、連戦を乗り越えて長期の探索を行うためには、HP回復の面でどうしても継戦能力に不安が残る。
HPヒーリングアイテムを入手するか、探索途中の拠点となるHP回復の泉でも発見できれば状況を打開できるはずだが、しばらくは我慢の探索だ。毎回「デュエルの洞窟」から帰還するたびに、第一迷宮「カラムの洞窟」の最下層へと潜り「HP回復プール」のお世話になるという日々が続く。
その後、HP回復手段の貧弱さに悩まされつつも、昇降機の開通まで辿り着いた。現在攻略中の「デュエルの洞窟」は、複数階層を交互に行き来しつつ、探索の範囲を少しずつ広げてゆく構造になっている。ハルシュタインの警告にあった「複雑怪奇な迷宮」は伊達ではない。ワープゾーンで未知のエリアへ転送されることも度々あるため、常に帰路が確保されているわけでもない。
この迷宮構造に加え、前述の通り継戦能力に不安を抱えている。帰路を見失った状態で回復手段すなわち「傷薬」を使い切った場合、後は全滅を待つのみだ。したがって、緊急帰還用の「ルビーのスリッパ」(=エヴァキュエート)はやはり常備必須である。
昇降機に乗り込み「地下4階」は速攻で攻略。さらに下へ。
そして「地下5階」の探索中、戦闘後の宝箱から「?書物」を入手。
その正体は「識別の書」であった。早速SP解放で「ネームモンスターズ」の呪文を覚える。盗賊の身でありながら、これでようやくスペルユーザーを名乗ることができるように。さらに直後のレベルアップで「僧侶呪文Lv3」の呪文を全て習得済みとなった。
このレベルの呪文には有用なものが揃っているため、非常にありがたい。特に「マジックライト」を覚えたことが大きい。これで「明りの巻物」(=ブライトネス)を常備する必要はなくなった。
ちなみに「地下5階」は初の謎解きフロアである。マップ上へ配置できるチップに、できれば「Ⅸ」「Ⅹ」の2つが欲しいところだ。
だが事前に「小マップ表示」さえ解放済みであれば、それほど難度の高い謎解きではない。次は「地下6階」だ。
これは……迷宮の構造上どうしても連戦を避けられないパターンだ。そして強烈な被ダメージによるHPの消耗が激しい。現状では未だ戦力不足の感は否めない。「地下5階」のトレハンで装備を調える必要がありそうだ。
ちなみに「地下5階」以降、戦闘後の宝箱から入手するアイテムの水準が一段上がった気がする。とりわけ攻撃呪文の巻物の種類が豊富になった。そういった巻物類を掻き集め、何とか「地下6階」へと再アタックする準備を整える。これである程度は複数グループ殲滅にも対応できるだろう。多分。
では、再挑戦だ。
巻物に封じられた集団殲滅用の攻撃呪文を惜しみなく投入し、道中の被ダメージを最小限に抑えて何とかボス戦へと辿り着いた。
物理打撃が主体の敵であるため、書物のSPをきっかけに習得した「ギガアーマー」で回避力を高めておく。青熊は幸運にも「窒息の巻物」のサフォケーションで消えてくれた。
塵化せずに生き残った鎧熊に対しては、唯一のスペルユーザーによる「ブレイクスクリーン」の詠唱で呪文抵抗力を減らし、直後に「氷嵐の巻物」(=ギガフリーズ)で一掃。ほぼ完勝である。
さあ次は「リュードの迷宮」だ。