ウィザードリィ外伝『戦闘の監獄』探索記録その5「リュードの迷宮」地下6階~地下7階

前回の探索における職業対抗戦にて「盗賊最強」を証明した全員盗賊パーティー。「リュードの迷宮」の攻略も、いよいよ「地下6階」まで進んできた。

では、探索を開始する。

「地下6階」の第一印象として「戦闘が厳しい」という点を挙げざるを得ない。上の階層では単体出現だったエレメンタル系が複数グループで登場するなど、遭遇する敵の総数が単純に多くなっている。開幕ターンで行動不能な状態まで追い込める確率が低下し、相手に集団攻撃呪文の詠唱を許してしまう状況も以前より増えた。

これまでの戦闘では、後衛が「眠りの巻物」を使用し、睡眠状態の敵に対し前衛が斬り掛かるという流れで対応してきた。だが、このフロアではその戦術が思うように機能しないことが多々ある。敵の総数が増えれば、その中で睡眠を無効化する敵の数も増える。そして反撃を喰らうのだ。

この階層の現状に即した戦術の再構築が必要だ。

即座に撤退できるエリアで戦闘を繰り返し、最適な戦い方を見つけ出すことに注力する。

その後も自らの力不足を痛感させられる戦闘が続いたが、状況を打開する糸口もまた戦いを通じて掴めるものだ。戦力の補強に貢献するアイテムが、戦闘後の宝箱から次々と見つかり始めた。

まずは魔法効果「ダメージ緩和」や「ブレスダメージ緩和」が付与された防具だ。これらを装備することで、被ダメージを確実に軽減できる。物理打撃やブレス攻撃によるダメージ量が無視できないレベルまで上昇してきた現状において、即効性のある非常にありがたい装備だ。

そして「奪命の書」を入手した。この書物のSPを解放すれば「スティールライフ」の呪文を習得できるのだ。

ひとたび詠唱すれば敵を瀕死の状態に追い込み、同時に自らのHPを回復するという攻防一体の呪文だが、重要なのはこの呪文が「僧侶呪文Lv6」に属するという点である。つまり、この呪文を習得した後でレベルアップすると……

回復&状態治療系の最上級呪文である「キュアオール」を習得した。全員盗賊パーティーに待望の「ヒーラー」が誕生した瞬間である。探索後に「カラムの洞窟」の最下層へ赴いて「HP回復プール」に飛び込んだり、石化の治療のためセントリー寺院に高額なお布施を渡す必要はなくなったのだ。

「地下6階」のマップも現時点で探索可能な範囲は踏破し、「地下7階」へと潜ることにする。

「地下7階」は明らかに「移動床」と思われる仕掛けが敷き詰められたフロアになっている。回避しつつ通路を進むと「地下6階」の北東エリアへ侵入できる階段が見つかった。

この「地下6階」については意外に単純な構造をしている。特段迷うこともなく北東エリアを攻略し、そのまま北西部分へと突入して探索を完了。残る南東エリアについては、やはり「地下7階」から別ルートで侵入するのだろう。

では、本格的に「地下7階」の攻略へと移ろう。

ダークゾーンがそこかしこに存在するため、頻繁に自分の位置情報を確認する必要がある。「方位の巻物」は毎回大量に買い込んでいるが、それでも使い切ってしまうほど消耗が激しい。なお戦闘に関しては、最初に「プリズミックレイ」で敵を行動不能な状態に追い込むという戦術を用いることで安定してきた。

後衛の3人が皆この呪文を習得済みのため、相手が複数グループで出現した場合でも対応可能だ。敵の「抵抗力」を無視して状態異常を振り撒く強力な呪文であり、例えば石化抵抗を持つエレメンタル系の敵であっても問題なく石にしてくれる。

逆に言えば、敵にプリズミックレイの詠唱を許した場合にはこちらの「状態異常耐性」が貫通されてしまうわけだが、そもそも現時点で状態異常に対する耐性をほとんど持ち合わせていない盗賊パーティーにとっては、大した問題では無い(違う)

さて「地下7階」の攻略も順調に進み、この階層では初となる強制移転によって未知のエリアへと飛ばされた。もちろんこんな事もあろうかと、帰還手段として「ルビーのスリッパ」は常備している。「方位の巻物」を使い切った時が帰還のタイミングだ。それまでは探索を続行する。

「地下6階」の南東エリアへと階段で上り、最初のエリアへのショートカットを開通。一旦帰還して態勢を整え「地下6階」の未踏破エリア及び「地下7階」の攻略を続行するが、その途上で何と「村正」を発見した。

流石の性能を秘めた一振りだが、当然ながら盗賊たちには無用の一品である。

その後、「地下6階」ならびに「地下7階」の全域をほとんど踏破した。残ったのは、例の謎の老人によって課された「試練」のみである。

では、最初の試練に向かおう。

「秘技:素手」とは、すなわち「素手で戦え」ということなのか。考えられるのは、攻撃特性「武器破壊」持ちの敵によって強制的に武装解除されてしまうパターンである。それを見越して、前衛の武器は全てアイテムボックスに放り込み、徒手空拳の状態にしてある。ステゴロ上等だ。

では、戦いを始めよう。

今回の戦術だが、前衛は武器無しのため、代わりに攻撃用の「巻物」を所持している。それらを活用して攻撃呪文を放ちまくる作戦だ。後衛は、ここ最近の定番戦術となった「プリズミックレイ」で敵の動きを止める係である。

プリズミックレイがあまり効かない。彼我のレベル差による影響だろうか。

相手は物理攻撃を仕掛けてくるが、こちらの被ダメージはそれほど多くない。なお後衛への攻撃はしてこない模様。このままダメージ呪文で一気に殲滅するのが良いかもしれない。

楽勝である。経験値も大量に入手した。武器さえ装備していなければ「美味しい」敵であると言える。

では次なる試練へと出向こう。

「秘技:脱力」の扉である。戦いの最中に力が抜けてしまう?「物理打撃の無効化(=敵のAC99)」ということだろうか。今回は前衛も武器を装備してきているが、それらを振るう機会はないのかもしれない。

いやちょっと待て! 物理無効の戦闘とは明らかに違うだろこれは。

「エンシェントバンパイア」は誰が見ても「エナジードレイン」使いの敵だ。つまり「脱力=吸精」の意味なのか。これは長期戦は禁物だ。最初から全力で殲滅することを目指す。

幸いなことにHPはそれほど高くないようだ。デッドリーカズムも問題なく効いてくれる。

結果的にレベルを吸われることもなく勝利。

では次に行こう。

「秘技:裸人戦」だと!?

おまわりさんこっちです。

迷宮内だから許される(暴言)が街中でやれば即逮捕の事案であろう。「武器破壊」の試練があった以上、「鎧破壊」の戦いがあっても不思議ではない。念のため、前衛の鎧は事前に剥いできた。

いや待てよ……もしかするとウィザードリィ名物の「裸忍者」との肉弾戦という線も微レ存。

安心してください、虫ですよ。識別名が「アーマーイーター」とは……直球な敵が出てきたぞ。

今回も楽勝。「地下4階~地下5階」における特定職との戦闘と比べると簡単である。やはり敵の狙いが明らかな分、対策も立てやすいのだ。

では、最後の試練だ。

「秘技:致命傷」とは、僧侶呪文Lv6の「スティールライフ」の暗示だろうか。僧侶呪文に対する抵抗率がほぼ「0%」の現状を考慮すると、あの呪文を連発されれば全員が瀕死の状態に陥る可能性も否定できない。

対策は……特にない。最大戦力で叩くのみである。

いざ尋常に勝負!

アイエエエエ! ニンジャ!? ニンジャナンデ!?

ドーモ、ハイニンジャ=サン。「致命傷」とはスティールライフどころの話では無かった。さらに一段上のサツバツとしたアトモスフィアを感じる。しかも横にいる動物……どこぞの「災渦の中心」で見掛けたような気がするぞ。

これまでの三戦は飽くまで前座……と思わせる陣容だ。ここでついに真打ちが登場か。とりあえずハイニンジャは開幕ターンでカイシャクしてやる。ラマさんは動きを止めよう。

あれ……? ラマにプリズミックレイが効かない。呪文抵抗率が高いのか。もしくはレベル差が相当あるのか?

ちょっと待って……

ラマ、お前だったのか。この戦いで警戒すべき存在は。

さてどうする盗賊。攻撃呪文が全く通用しないとなればお手上げだが。

一応ギガフリーズは効いた。魔法使い呪文を100%レジストするわけではない。だが、こちらも毎ターン確実に死者が出ている。次のターンで最低でも後一匹倒せなければ、恐らくこちらが先に2人死んで完全に詰む。

互いに死者が増え、2対1の状況に。辛うじて数的優位を保ってはいるが、殺しの技術は相手の方が上だと認めざるを得ない。運命のエナジーボルト連発だ。効いてくれ。

最後は一騎討ち。攻撃呪文は抵抗されたら終わりだ。ここは敢えての物理攻撃。狙い撃つぜ。

危なかった。ギリギリだった。5人分の遺体と共に、常備していた「ルビーのスリッパ」で帰還する。

さて、これまでの探索において最も難敵であったと言える「トーガ・ラマ」の情報をモンスター図鑑で確認する。

呪文抵抗率が「30%」あるとはいえ、弱点のひとつが「睡眠」になっている。タラレバの話になるが「眠りの巻物」連発で容易に無力化できたのではなかろうか。

いやHPが「60~60」ということは、レベルが「60」の可能性(レベルAダイスB+C=60d1+0)も考えられる。流石にそこまで高レベルではないとしても、彼我のレベルに差がありすぎて「プリズミックレイ」が無効化されたのかもしれない。

ラマの攻撃時の「首刎ね」や呪文「デス」の成功率がまさに「必殺」だった点もその推測を裏付けている。やはりレベルか。ウィザードリィは敵も味方もレベルが正義なのだ。

ラマ高レベル説が正しければ、如何に「弱点:睡眠」であろうとも、「眠りの巻物」のスリープ効果がレベル差により高確率で無効化される可能性は否定できない。ならばギガファイア連発で「弱点:炎」を突く方が、まだ勝率は高いだろう。魔呪文抵抗率「30%」さえ貫通すれば、確実に炎属性の2倍ダメージを与えることができるからだ。今後もし再戦の機会があるならば試してみよう。

何はともあれ、ひとつの難関を突破した。

入手した4枚のカードを持参し、例の老人に会いに行く。

これで「地下8階」へのショートカットが開通した。

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